「アワ唄」の由緒(いわれ・起源):石田英湾著
「アワ歌」は伊奘諾尊(イザナギノミコト)・伊奘冉尊(イザナミノミコト)によってつくら
れました。その根拠は『秀真伝(ホツマツタエ)』「五紋(ゐのあや)」に次のように記
されています。
「二神の(ふたかみの) 瀛壷に居て(おきつぼにいて)
国生めど(くにうめど) 民の言葉の(たみのことばの)
悉曇り(ふつくもり) これ直さんと(これなおさんと)
考ゑて(かんがえて) 五音七道の(ゐねななみちの)
アワ歌お(あわうたお) 上二十四声(かみふそよこゑ)
伊奘諾尊と(いざなぎと) 下二十四声(しもふそよこゑ)
伊奘冉尊と(いざなみと) 歌い連ねて(うたいつらねて)
教ゆれば(おしゆれば) 歌の音声の(うたのねこゑの)
道開け(みちひらけ) 民の言葉の(たみのことばの)
整ゑば(ととのえば) - 」
(口約)
「むかし伊奘諾尊(イザナギノミコト)と伊奘冉尊(イザナミノミコト)の二神は、
瀛壷(おきつぼ、近江)にいらっしゃって、国再建に励まれたのですが、民の
言葉がことごとく乱れてしまっていました。二神は、それを直そうとお考えに
なり、アワ歌四十八音をお作りになり、上二十四音を伊奘諾尊(イザナギノ
ミコト)が、下二十四音を伊奘冉尊(イザナミノミコト)が、ともに歌い連ねて
民にお教えになると、そのアワ歌によって音声の道が開き、民の言葉が正
しく整ったのでした」(以下『完訳秀真伝(ホツマツタエ)』より引用)「アワ歌」
とは、「ア」からはじまり、「ワ」で終わることからこう呼ばれるようになり、「ア」
が天、「ワ」が地、を意味することから、天地と感応する「天地歌」の意味でも
あります。
「アワ唄」の神力(言霊-ことだま-)
伊奘諾尊(イザナギノミコト)・伊奘冉尊(イザナミノミコト)は民の言葉の乱れを直す
ためにアワ歌四十八音を作られた、と記されていますが、ただそれだけのためでは
ありません。アワ歌の言霊(ことだま)作用は、ほかにも、はかりしれない力があります。
次のようにも記されています。
「アワ歌お(あわうたお) 常に教ゑて(つねにおしえて)
アカハナマ イキヒニミウク
フヌムエケ ヘネメオコホノ
モトロソヨ ヲテレセエツル
スユンチリ シヰタラサヤワ
アワの歌(あわのうた) 葛垣琴打ちて(かだがきうちて)
弾き歌ふ(ひきうたう) 自づと声も(おのづとこゑも)
明らかに(あきらかに) 五臓六腑緒(ゐくらむわたを)
音声分け(ねこゑわけ) 二十四に通ひ(ふそよにかよい)
四十八声(よそやこえ)これ身の内の(これみのうちの)
巡り良く(めぐりよく) 病あらねば(やまいあらねば)
永らえて(ながらえて) -」
(口約)
「アワ歌を、常日ごろ教えて、
アカハナマ イキヒニミウク フヌムエケ ヘネメオコホノ
モトロソヨ ヲテレセエツル スユンチリ シヰタラサヤワ
と葛垣打琴(かたがきうちのこと)の音にあわせて歌うと自ずと声も明らかになり、
五臓六腑(ゐくらむわた)や魂(たま)の緒(を)までが四十八音の神々の言霊(こ
とだま)の霊妙な力によって整うのです。心身の神気・霊気の巡りが良くなり、病
にもかからなければ、長寿を得ることができます」
四十八音の神々の言霊(ことだま)とは、アカハナマ四十八音のことです。これら
一音一音は言霊(ことだま)の神々であり、この四十八音神によって心身が成り
立っています。この四十八音には天界と地界の生命力を結び合わせて一体化し
てヒトの生命力とする力、気候風土天変地異に対応して調和する力、五臓六腑や
神経や心のはたらきを整えて茶道させる力、眉目貌(みめかたち)を健全にして守
りはたらかせる力など、一音一音が言霊(ことだま)の神々として作用します。人体
の、陽(よう)の十二の経絡(けいらく)とツボの裏(うら)・表(おもて)、陰(いん)の
十二の経絡(けいらく)とツボの裏(うら)・表(おもて)、合計四十八の経絡とツボは、
言霊の神々と人体が交信共鳴しあう窓であり要(かなめ)の地(ところ)であるようです。
まとめ(院長による)
アワ唄は天地循環の唄であり、とらわれや思い込みを捨て去る唄でもあり、
ヨガの7つのチャクラ、経穴の百会、印堂、水突、膻中、中脘、丹田、会陰、
を活性化する。ここで言う五臓六腑とは、クシミタマ、サチミタマ、ニギミタマ、
アラミタマ、クワシミタマと肝臓、心臓、脾臓、肺臓、腎臓、胃腸の事である。
また音波による中国の気功法である六字訣(シュイー音は肝、胆、カー音
は心、小腸、フー音は脾、胃、スー音は肺、大腸、チュイー音は腎、膀胱、
シー音は三焦、心包)と同様に四十八声は各経絡を巡る気を活性化する。
陽(△)天(ア)、父、男(イザナギ、カムロギ)、トホカミエヒタメの八芒星、
左回り(正方向)で下降(重い)、気を集める(エネルギーが入る)、背側(督脈)、
求心収縮力(ヤワス)、時間(永遠の特性)、集約、物質化、顕の領域(粒子性、凪性)
無(カム)⇒有(アマ)への創造、現象化(上二十四声)、
陰(▽)地(ワ)、母、女(イザナミ、カムロミ)、アイフヘモヲスシの八芒星、
右回り(反方向)で上昇(軽い)、気を放つ(エネルギーが出る)、腹側(任脈)、
遠心拡散力(ツクス)、空間(無限の特性)、分解、波動化、幽の領域(波動性、波性)
有(アマ)⇒無(カム)への崩壊、還元化(下二十四声)、
※陽(△)と陰(▽)の二つの八芒星で十六葉八重表菊(皇室の菊花紋)となる。
※形のあるもの(カタ)は、形のないもの(カム)の分身(ナ)である→カタカムナ
ヘサカル、カムミウツシツミ、ムネニタナマタ、オクソギ、タナココロノセ(63首)
ひふみよい むなやこと
おきつかがみ、へつかがみ、やつかのつるぎ、いくたま、まかるがえしのたま
たるたま、みちがえしのたま、おろちのひれ、はちのひれ、くさぐさもののひれ
ふるべ、ゆらゆらとふるべ
ヒヒメミヲウムトノノアヤ(唄:頞真)
ヒヒメミヲウムトノノアヤ(歌詞)
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